MJです。
アメリカの三大トレイルの1つ
「PCT」を歩いています。

PCTの全長は4,260kmある為、
持っていくギアは厳選を重ねて選んだ
正にこだわりの一品。

そんなMJのこだわりの詰まったギアを紹介していこうというシリーズです。

記念すべき第1回はテント編です。



Ohmi epipmentは滋賀県近江市を拠点に特徴あるギアを生産されている新進気鋭のULギアブランド。

その中でも異彩を放つのがこの「Mt.Bivi」。
いわゆる"ビビィ"と呼ばれる、元々は軍事用途やクライマーの簡易シェルターとして生まれたのが起源の簡易テントです。

大人1人がようやく横たわることが出来るミニマム仕様ですが、ドアパネルをクローズすれば密閉空間を作ることができます。

素材はソフトタイベックという簡易的な防水透湿性のある生地で出来ていて最低限の雨風を凌げる使用です。
※耐水圧2,000mmでシーム処理はされていない為、小雨程度なら防げるが本降りの雨には対応できない。



出入口となるジッパー開閉部は一般的なテントと同じく、メッシュと防水のパネル2面を備えています。
なので虫を避けながら寝転んで星を観ることも出来ますし、ビビィ内の換気もスムーズに行えるのが特徴です。

そして重さは約300gと超軽量。
(バンジーゴード、スタッフサック込み)

もちろん機能は非常に限定されており、居住性も決して良いものではないのですが、テント内で本を読んだり、スマホを操作したりする事は十分出来ます。

横幅は60cmと平均的なスリーピングパッドがちょうど収まるサイズでが、縦の長さには余裕があります。
その為、頭上や足元に物を置く事は出来るので、その点は何かと重宝します。



この圧倒的な"軽さ"とUL精神を刺激する「足を知る」サイズ感が自分には何とも心地よいです。

設営撤収も慣れれば5分で完了するし、付属の収納袋は余裕を持って作られており、収納に難儀する憂鬱さはほぼ皆無です。
(僕は荒天時に備えてタープも一緒に収納していますが余裕で入ります)

僕は設営にはトレッキングポールを2本使っていますが、ロープワークを駆使すれば、木や軽量カーボンポールなどでも設営は可能です。



ロングトレイルでは、テントの設営撤収という作業は毎日行います。
これは個人的な感覚ですが、テントは最低限の風、雨、虫を避けれさえすれば十分なのです。

いわゆる"寝れればいい"という感覚です。

それならば構造がシンプルかつ、設営撤収が楽で軽いに越した事はありません。

🏕️

そして僕が歩いているアメリカ西海岸は非常に降雨量が少ないのが特徴です。
他のPCTスルーハイカーの話を聞くと約半年間で雨に降られたのは片手で数える程度しかない、という事がザラにあります。

今の所はこの「Mt.Bivi」と降雨時用のタープが、自分のロングトレイルのテントとしては最適解です。
何なら他の防水施策を施して、タープを手放そうかと悩み始めています。

Mt.Biviは決してPCTスルーハイク用としてだけでなく、日本の様々なアウトドアシーンに対応すると感じています。

自分の様な最低限のプロテクションがあれば寝れて、装備の軽量化を試みている人にはもちろん、オススメです。

携帯性が優先されるロングのトレランレース、アドベンチャーレース、はたまたオートキャンパーのカンガルーテントなどでも使えるはずです。

必要最低限の重さ、機能性だからこそ、様々な用途に対応できる。
これはまさしくUL精神「足るを知る」を体現するアイテムではないでしょうか。

これを機会に皆さんもぜひ一度手に取って「Mt.Bivi」の"足を知る"スタイルを体現して欲しいと一重に思います。



P.S.
メインファブリックのソフトタイベックは決して突き刺し強度や擦れに強い素材ではありません。
しかし使っていてメリットに感じているのは、強くない生地だからこそ"修理が簡単に出来る"という点が挙げられます。

実際に僕は不注意により、テントの一部が破れてしまったのですが、エマージェンシーキットに入れていた針と糸とダックテープで修理が出来ました。(写真7枚目)

こうやってセルフリペアしながら、約半年間のスルーハイクを全う出来ると確信しています。

タグ付けされているもの: ITEM REVIEW MJ PCT便り

アメリカ西海岸縦断 4,265km

当店スタッフ「MJ」がアメリカ3大ロングトレイル【パシフィック・クレスト・トレイル】を歩き切る一人旅。\\絶賛アメリカ縦断中!//