目的のSierra Cityに到着しました。
アメリカの国土を縦に貫く約4,200kmの道。
遂にその全区間を歩き終える事が出来ました。

毎日毎日、全身土や汗まみれになって、
力の限り歩き続けても果てが見えなかった道。
そんな道を歩き切ってしまいました。
歩き終えた達成感と解放感を感じると同時に、
今日からはもうPCTを歩けないんだ、
という寂しさ、喪失感を感じています。
4,200kmの道のりは決して平坦ではありませんでした。そこには筆舌に尽くせない苦労や感情があります。
毎日周囲の景色や自然の変化に一喜一憂します。底抜けに楽しい最高の気分の時もあれば、あまりの過酷さに絶望感を覚える事もありました。

約5ヶ月半の間、毎日30-40kmを歩き続けました。時には体調やトレイルのコンディションが悪く、全く思うように進めない時もあります。食料や水の量を見誤って飢えや渇きに苦しんだ事もあります。
どうしてこんなに苦しい思いをしてまでも歩き続けるのか、単純に疑問を覚えた事も正直ありました。
そんな苦難や哀歓入り混じる日々ですが、今までの人生で最も充実していた時間だった事は間違いありません。
毎日歩いていて感じていたことは沢山あります。地球はやっぱり広いという事。体は簡単には壊れないけど、必ず限界が来ること。ロングトレイルカルチャーの素晴らしさ、人の優しさを知りました。
アメリカの自然は本当に豊かで雄大です。

灼熱の砂漠や荒野、数え切れないほどの美しい川や湖、草原の広がる高山もあれば、果てしなく続く深い森や谷を超える事もあります。
僕が歩いた区間だけでも国土の5%にも満たないでしょう。本当に広すぎて、とてもじゃないけれど、今回の旅で全てを見た、知ったと言う事は出来ません。
何より自分は自然の中を歩く事が好き。自然を絶え間なく感じ続ける事ができる。そんな半年間の毎日は文字通り最高でした。
そして旅立つ前は職場の同僚や上司、お客様、家族、友人達から、道中ではトレイルエンジェルや偶然出会った人達から、本当に沢山の愛や施しをいただきました。

しかしまだそれらを返す事が出来ていません。なので日本に戻ったら、貰った愛を少しずつ返していこうと思っています。
まずは今まで応援してくれた、お世話になった全ての人々に"ありがとう"と感謝を言葉で伝える事から始めます。
約半年もの長い間、自分の旅の記録にお付き合いいただきありがとうございました。いただいた応援のメッセージ、お帰りの言葉、とても嬉しくて元気がでました。
そんな皆様のおかげでPCTスルーハイクという旅は、人生においてかけがえのない経験になりました。

ホームであるTHE GATE MOUNTAINには、11月17日(月)より復帰いたします。これからも末永くお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
P.S.
僭越ながら今回の旅の報告会を開催予定です。日程はまだ未定ですが、近日中に告知させていただきます。興味がある方はご参加いただけたら幸いです。
MJでした。
PCT報告会開催決定!↓



































