アッシュランド離れて約2週間が経ちました。
今はオレゴン州も終わりに近づいており、
ティンバーラインロッジというホテル近くのテントサイトに滞在しています。
このホテルは外観が映画シャイニングの舞台になったホテルとして有名だそうです。
外観はもちろん、内装もゴージャスでラグジュアリーな雰囲気でしたね。
さて2週間前に北カリフォルニアをスキップして、
今はオレゴン州を歩いています。
相変わらず湖の夕焼けに感動したり、
フリーミールに心躍ったり、
日本のラーメン土産の美味しさに涙したり…。
感動しっぱなしのオレゴンライフを送っています。
カリフォルニアから景色は大きく変わり、
簡潔に言うと、オレゴンは森と火山。
そして、山火事です。
オレゴンの森では
時折、日本にいると錯覚するような、
深い針葉樹の森が広がっています。
かと思えば、火山らしい黒い岩岩が織りなす、
荒涼とした稜線が広がる箇所もあり、
まるで違う惑星に迷い込んだ様な不思議な景色が広がる時もあります。
そして前述の通りオレゴンでは山火事が多く、
多くの区間でその爪痕が強く残っています。
実際に私が通過した街の近くで大規模な山火事があり、トレイルに大きな影響は無かったものの、煙が流れ込んでトレイルを覆ったり、一時不穏な空気に包まれたりもしました。
オレゴン州に入って改めて思う事は、
自分は水が好きなんだ、
っていう事です。
PCT沿線には大小様々な湖があります。
今回のセクションでは"クレーターレイク"という巨大な湖を見下ろすトレイルを通りました。
目の前にすると、
その巨大な規模感に圧倒されます。
どこまで青いのか、深いのか。
日々の宿泊地を探すときは、
気づけば湖のほとりに自然と行き着いてしまいます。
言葉では言い表せないのですが、
湖はとても居心地が良くて、
落ち着きます。
夕焼けも綺麗だし、水にも困りません。
ひょっとすると、水があるという安心感。
それはライフラインの1つが保証されているという、
人間の本能的なところから来る安心感かもしれません。
何より湖の辺りで焚き火して、
街から持ってきたビールを飲む時間が最高です🍺
街でシャワーに入れなかったときは、
湖で泳いだり、服を洗ったり、干したり…。
最早暮らしているような感覚で湖を満喫しています。
オレゴン州に入り2週間が経ちました。
全体的に標高差が少なくフラットなこともあり、
今まで以上に歩くペースが速くなりました。
北カリフォルニアまでは平均1日25マイル位の行動量でしたが、オレゴン州に入り1日平均30マイルほどは移動できるようになりました。
調子が良い日は35マイル(約58キロ)歩けます。
その甲斐あってか、オレゴン州は残すところ、
46マイルしかありません。
オレゴン州は全長約500マイルあり、
PCTの中では比較的間が短いのですが、
約2週間で抜けてしまうとは思いませんでした。
オレゴン州が終わると、いよいよ
PCT NOBO 最後のセクションである
ワシントン州が始まります。
カナダ国境まで残り約600mile(960km)。
改めて考えると遠いようで近い。
そんな距離感です。
歩き始めて約3ヶ月が経ちました。
5月末に歩き始めて、気づけば9月です。
アメリカでも日中は、
まだまだ残暑が厳しい日が続きます。
しかしあと2週間もすると、
きっと秋を感じる日も増えるでしょう。
聞くところによると、
ワシントンの山間部では早い年では
9月末に初雪が降るそうです。
少しだけ初雪を被ったワシントンの山々が見たい気持ちと、トレイルに影響がない事を祈る気持ちが入り混じる。
そんな複雑な気持ちですが、引き続き歩いていきたいと思います。